08-09 ブラン

「カイン、もしかしておれと同じことさせられてる?」 アシュアの言葉にカインは小さくうなずいた。 「ん…… まあ…… 実際手を繋いでいるのはぼくじゃないけど」 「カインさんの髪をもらったんだってば!」 ブランが再び口を挟ん …

08-08 ブラン

 カインは自室に戻っても仕事を続けていたが、自室だとブランが騒いでもほかに人がいないだけに気は楽だった。 ブランは部屋に入るなりカインのベッドの上でひとしきり飛び跳ね、書架から写真集を出して眺めたり壁のモニターを出しては …

08-07 ブラン

 セレスが眠ったので、リアとヨクのふたりがかりでセレスの腕をカインからそっと引き離した。 カインはまだ身動きがとれないでいる。 「カイン…… 大丈夫?」 リアがカインの顔を覗きこんだ。 「セレスは…… どうしてぼくの名前 …

08-06 ブラン

 数日後、カインはモニターの前でめずらしく欠伸をした。 口元をこぶしで押さえて渇き気味の目を何度かしばたたかせた。 なんだか異様に眠い。 どこからかエネルギーが抜け出てしまっているような疲れ方だった。 いつからだっけ…… …

08-05 ブラン

 後ろでドアが開く気配がしたので振り向くとドアーズが入ってくるところだった。 「いや、すみませんでした。ちょっと会議が長引いて」 カインはそっとセレスから手を離すとドアーズのほうを向いた。 「セレスのそばにいてくれる、リ …

08-04 ブラン

 夕方、カインがヨクと仕事の打ち合わせをしていると、リアは来たときと同じように騒々しくオフィスに入ってきた。 「カイン、ねえ、見て! どうかしら!」 リアは入るなりカインの前でくるりと回ってみせた。 カーキ色のショートジ …

08-03 ブラン

 午前中の会議が終わったあと、カインは『ノマド』のコミュニティに連絡をすることにした。 もしかしたら受け取ってもらえないかもしれない。 本来『ノマド』との連絡はこちらからは直接しない、ということになっていた。必要なことは …

08-02 ブラン

 ティは自分のアパートに戻ることをやめた。 着替えてオフィスに出たあと、自分の部屋から出勤してきたカインに朝のクルーレからの連絡を伝えた。 「分かった」 部屋で受けたとは言わなかったので彼もそれ以上何も言わず、いつものよ …

08-01 ブラン

 ティは午前6時前に目を覚ますとカインを起こさないようにそっとベッドから抜け出した。 とにかくアパートに戻ってある程度片づけをして着替えをしてそれから出社……。 そう考えていた。 (大丈夫かな……) 身支度を整えながら思 …