14-7 疑念

「早速派手にしごかれたもんだな」 セレスの腕をマッサージしてやりながらアシュアは苦笑した。 「アシュア、痛い!」 セレスは顔をしかめた。 「おっとわりぃ…… おまえ、なんかあっちこっちカチコチだぞ。一週間体動かしてないか …

14-6 疑念

 翌日の夕方からセレスはハイラインのダイニングで食事を取るようになっていたが、ハイラインの訓練生たちの中で自分がこれほど好奇のまなざしにさらされるなど予想もしていなかった。 ちらりと視線を投げかけられるというような生易し …

14-5 疑念

 アシュアはケイナを見送ると、彼の座っていた椅子に腰かけた。 「傷はほとんどふさがってるらしいけど、ずっと点滴だったからちょっと体がふらつくかもしれんな。明日からは自分で医療棟に行けよ」 「アシュア…… ごめんよ、ジュデ …

14-4 疑念

 セレスはまるでひんやりとした霧の中に漂っているような感触を味わっていた.。 あたりは暗かったが、空中を漂っている感覚がこのうえなく心地よかった。 ふと、人の気配を感じて頭をめぐらせた。遠くに誰かが立っている。 セレスは …

14-3 疑念

 トニは興奮しきったままブースを飛び出し、この朗報をアルに報告すべく部屋を出て行った。 セレスは身の回りのものを荷造りするために立ち上がった。 ようやく喜びが沸き起こってきた。 部屋の外がなんだか騒がしい。きっとトニが触 …

14-2 疑念

 セレスは午前八時に試験会場である講議室に行った。 学科の試験はほかの軍課の生徒たちと一緒だ。 学科だけは必須時間が誰でも決まっているので、これは単なる半年間の総試験になる。 飛び級査定に入るのは実技のみで、実技がどれだ …

14-1 疑念

 セレスは試験を明朝にひかえてあまり食事が咽を通らなかった。 緊張することなどこれまで滅多になかったが、試験に対する自信はあった。 それでも今回ばかりは食欲をコントロールできなかった。 「大丈夫? まだ調子悪いんじゃない …