13-7 壊れた心

 カインは自己嫌悪に陥っていた。自分はセレスとケイナをくっつけようとしているのか、引き離そうとしているのか……自室のベッドの上に寝転び、天井を見つめた。考えごとをするときはロウラインの宿舎のブースの中ではなく、ハイライン …

13-6 壊れた心

 セレスはドクター・レイの薬を飲んで一日ベッドに横になっていたが、翌日には何事もなかったかのように元気になっていた。ただし、それは本人曰くのことであったが。 二週間きちんと食事をしていなかったうえに、カリキュラムだけはこ …

13-5 壊れた心

「セレス……!」 ケイナは勢いよくドアを開けた。セレスは洗面台に顔を突っ込んでいた。 トニが小さな悲鳴をあげた。洗面台には吐瀉物にまじって血が点々と落ちていたからだ。 「ケイナ……?」 セレスは喘ぎながら振り向いた。トニ …

13-4 壊れた心

 ケイナは息を吐いた。数日前に、カインとアシュアにセレスのことを話していた。案の定、ふたりはとっくにセレスの異常さに気づいていた。 「ケイナ、気がすすまないかもしれないけど、セレスの検査をしてみよう」 カインはそう言った …

13-3 壊れた心

 セレスはジュディが自分の靴に細工をしたとは信じたくなかった。ジュディは確かに鼻持ちならない奴だが、こんなことまではしない奴だと思っていたのだ。それでもセレスはいつしかジュディの行動に警戒心を持つようになっていた。足や手 …

13-2 壊れた心

「どうしたんだ」 アシュアが目を細めた。 「なんでもない。ブーツん中に射撃訓練の時の破片が入ってたんだ。血が出てた」 アシュアとケイナは思わず顔を見合わせた。 「ちょっと見せろ」 ケイナが手を伸ばしたので、セレスはびっく …

13-1 壊れた心

 ケイナはジェニファの言ったことが頭から離れずにいたが、『ライン』の日々のケイナに課せられた日常は変わることはなかったし、逃れることもできなかった。 セレスは日を追うごとに妙な恐ろしさを感じるほどのスピードで訓練のレベル …